電源喪失時、圧力容器の中を冷やすのは「原子炉隔離時冷却系」と「高圧注水系」があるようです。
まず、この2つの冷却システムの違いを確認しておきます。
圧力容器の中にはシュラウドと呼ばれる筒があるようです。
この筒が燃料棒や制御棒を支えるような構造になっています。
wikipediaの説明によりますと高圧注水系は、
「シュラウド内側の燃料集合体に向けて注水する。」
「交流モーターポンプで駆動される。」
とありますが、電源喪失時は、原子炉隔離時冷却系と同様の循環システムが出来上がるようです。
交流電源は必ずしも必要ではないようですが、バッテリーは必要なようです。
1、2号機ではバッテリーが水没して動かなかったと解説されています。
これに対し
原子炉隔離時冷却系は
「炉心シュラウド外側に注水する。」とあります。こちらはバッテリーは必要ないようです。
高圧注水系は
原子炉隔離時冷却系(図省略 メモ28参照)と同じに見えます。
ポンプ?か電磁弁に直流電源が必要なのかもしれません。
準備ができました。
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19日朝日新聞を中心に3号機について考えてみます。
3号機
注水について
3月12日
11時36分 原子炉隔離時冷却系停止?
こんな話あったか?
3月12日午後1時現在のプレスで
私はなんらかの電源が戻りはじめたと思ったのですが、実は事態が悪化していた。
・・・ひどいプレスだな・・・これで15条にならないのか?
この時のプレスでは「高圧注水系で冷却してます。」とあるだけです。
バッテリーが切れれば、圧力容器を冷やすことができなくなります。
バッテリーは何分持つんだ。?
ルポ東京電力 原発危機1カ月(奥山 俊宏 朝日新書)
では「13日02時42分高圧注水系が停止」P78とありました。
バッテリー切れはこの時間と考えてよいでしょう。・・・・・が、
??こんなにバッテリーがもつのか?ほんとなのかなあ?
ルポ東京電力 原発危機1カ月(奥山 俊宏 朝日新書)によると
バッテリーは8時間もちそうですP28
・・・バッテリーの管理はしっかりしていたんだ。めずらしい。?・・・・あれ?バッテリーが生きてれば・・・ 非常用冷却装置がうごくよなあ?
どう言うこと?
3月11日のプレス
は初めから「原子炉隔離時冷却系」で冷やしていることになってる?
原子炉隔離時冷却系は非常用冷却装置の構成要素の1つで
交流電源が失われたのは11日15時41分だから・・・ 非常用冷却装置
が全部まともに動いていたら・・・8時間しかもたないから、この時間までもたない・・・
非常用冷却装置はふらふらしながらここまでもったてことかあ~
確かに自動減圧系なんかも動いた形跡はない・・・原子炉隔離時冷却系 が
動いたのが不思議に思えてきた。
ボロボロの原子炉だなあ~(ボロボロにしたんだろうけど)
正確な情報がでないなあ、東電の悪意を感じる。
時刻不明 消防車到着
3月13日
09時08分 原子炉を減圧する
「逃し安全弁」
(人間が手動で原子炉隔離時冷却系を運転するイメージ メモ28 参照)
を開く操作ができず。社員の通勤自動車バッテリーを集め急速減圧を実施
プレスで15条を出したのは3月13日5時10分です。
13日02時42分に「高圧注水系」は止ってます。
この時に出しても遅いくらいなのになあ・・・
09時25分 消防車で注水開始
10時30分 海水注入を視野に入れて動くとの所長指示(?)
なにが言いたいのだろう?・・
12時20分 防火水槽枯渇
13時12分 別ルートで海水注入開始
14日
明け方に消防車の応援到着。
海から直接海水を取水して送水するよう2台を物揚場付近に配置し
注水の仕組みを立て直す?
津波が心配です。(後述にある配置図 参照)
11時01分 爆発
16時 頃 消防車による海水注入再開
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・・・・・・
ベントについて書くと長くなりそうなので・・・
少し電源について考えておきましょう。
根拠もなく、
「地震と津波で全電源が失われて、メルトダウンした」と報道されていますがそうでしょうか?
3号機のバッテリーは失われていません。
東電本店とTV会議なんかも行われています。
ルポ東京電力 原発危機1カ月(奥山 俊宏 朝日新書)p26
によると「現地の緊急時対策室」は「非常用ガスタービン発電機」から電気が供給されています。
「緊急時対策室」は免震重要棟と呼ばれる建物にあるようです。
47NEWS免震重要棟内の写真公開
http://www.47news.jp/movie/general_national/post_3230/
の画像から見るイメージでは、大型モニタや自動ドア、惜しげもなく明かりもついています。
発電機はかなり大きそうです。6600Vの高圧発電機だと思います。
これをなんとか使おうとしなかったのか?技術屋さんがいたのならしたと思います。
また、バッテリーを充電する整流器が3号機バッテリーの近くにあるはずです。
これに充電できる発電機は大型である必要は無いと思います。
11日からバッテリーを使っているのは分かっていたので、
12日には発電機は準備でき整流器で直流電源は確保できたはずです。
(こんなこともマニュアルに書かなきゃいけないのかな?書くべきですね、そうしているシステムがあった気がする)
パニクって・・・。思いつかなかった。(技術者じゃナイヨ)
それとも、本当に技術力がなかった。・・・・いずれにしても技術力はおそろしく低い。
バッテリー切れでメルトダウンを起こすなど考えられないことです。
事故は東電による人災です。
(それくらいの発電機は、この施設の中に転がってあるような気がしますが・・・適当な低圧の発電機も必要ですね。)
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