私は、簡単に もんじゅ はいらないと書きました。
少し いらない理由(想像?)を説明したいと思います。
今回の事故で上の図のような事故レベルがあることを私はハジメテ知りました。
それもレベル7になってからだと思います。
原子力発電所が世界にどれだけのあるか知りませんが(1000のオーダー?)深刻な事故が少ないことがなんとなくわかります。(多ければ、原子力発電などしていない)
こうした実績が安全神話のもう一つの根拠になっています。
難しくて、私に説明できるのか心配ですが、すこし我慢をお願いします。
例えば、家庭のコンセントにつながるコードですが、コードはむき出しの電線ではなく感電しないように作られています。見ればわかりますが…
日本の家庭用電源は100or200ボルトですから
理論的には200ボルトに耐えればよく300ボルトに耐えられなくてもよいことになります。
しかし、300ボルトに耐えられないコードは不良品でしょう。
こうした危険性のある製品はある程度安全性を確保して作られます。
常識ですが・・このことを前提に原子炉について考えます。
私の解釈は間違っているかもしれませんが
「原発はなぜ危険か」(田中三彦 著 岩波新書)で田中先生が言われていることの1つに
「原子炉は従来の安全性を引き下げて作られている」(これは事実です)
ことをあげられています。
そして、それをカバーするためにコンピュータによる*「解析による設計」によって安全性を引き下げて作られている。
そうです。
思うに「解析による設計」は安全性ってなんなのさ?と言ってるようです。
*「解析による設計」とはなにか?難しいのですが「原発はなぜ危険か」から引用します。P61
引用開始
設計者は、考えられるあらゆる運転条件に対して、圧力容器各部に発生する応力を詳細に求め、容器の健全性を理論的に検討すること(この要求は、通常「詳細応用解析」とか「詳細解析」といわれている)
引用終わり
想像ですが、田中先生は 設計者が
「考えられるあらゆる運転条件に対して、圧力容器各部に発生する応力を詳細に求め、容器の健全性を理論的に検討する」
ことなどできるのか?と心配なさっていると思います。
そして、タンカーが2つに割れる事故の例で
壊れてみないと、何処に無理な力(応力)が働いたか解らないじゃないか
と言われているように感じました。
当然だと思います。
原発は実際に壊してデータをとらないと
「考えられるあらゆる運転条件に対して、圧力容器各部に発生する応力を詳細に求め、容器の健全性を理論的に検討する」
ことなどできないわけです。
田中先生すらご存知ないのですから、原発設計者はそうしたデーターを知らないことがうかがえます。
(田中先生以外)教科書好きな設計者は、そうしたことをあまり気にせず*アメリカ機械学会の規格にそって設計してると思います。
実験データも知らないで、ブラックボックスのまま設計し作られているわけです。
*アメリカ機械学会の規格はどんどん変わるから、古い原子炉は新しい規格に合格しない。現在の規格ではあぶないから、そんな古い原子炉と同じものは作っていけませんと言うことになります。事実1号機は安全神話の切り札だった復水器を恐怖の中で人間が動かすとんでもないものだった。こうした操作をする人は特別な訓練を受けた人でないと務まらないと思います。
それでも、アメリカ機械学会の規格にそって作ってる限り*事故はほとんど起こらない。
これで、もう一つの安全神話ができあがります。
*しかし、いくら規格や設備がしっかりしていても
切り札の復水器や原子炉隔離時冷却系でごろごろ事故が起こってるのに、いい加減な調査や対策をしてれば、
事故が起こるのは当然です。
どこかの所長さんはこのあたりがまだ解っていないみたいですが…
原子炉隔離時冷却系で事故が起これば所長の首が飛ぶくらいの運用が必要です。(ブッタ・・)
たぶんアメリカ機械学会の規格は「原発を実際に壊してとったデータ」に基づいていると思います。
遠い昔(冷戦時代)ですが原爆を地上で爆発させる実験をしていました。
次に地下で爆発させる実験になり、そして臨界前核実験になりました。
実験ですから臨界状態になることもあるでしょうし、単純に考えれば核爆弾が爆発するかしないか調べるわけですから臨界させないと意味がないと思います。
アメリカ機械学会の規格はこうした軍事技術のデータで裏打ちされていると考えるべきでしょう。
アメリカがなぜこうしたインターネットや原子炉のような軍事技術を公開するのか不思議ですけど・・
とのかく、そうした政策で世界中が変わったのは事実です。
なにか、小難しい話をしてるとおもいますが・・うまく説明できてるのかなあ?
ここで、 もんじゅ に戻ります。
もんじゅ はご承知のとおりナトリウムなどと危なっかしいものを使うので、原子力発電所と設計思想がまるっきり違うことが解ります。
アメリカ機械学会の規格を使って作っても、私は必ず壊れると思います。
そんなこと書いてある訳がない。
アメリカにどんな思惑があるのか知りませんが、一応 もんじゅ は作らないと言っているようです。
ここまで、妄想すると
もんじゅ を作るためには実際に もんじゅ を壊してデータとらないと作れない。・・・
プルトニュウ厶爆弾(もんじゅ)を爆発させないとデータはとれないと思います・・何回も・・
となります。
コンピュータの解析結果はとてつもなく現実に近いことがありますけど、やっぱり現実ではない。
できもしないことに対し、学者さんの知的好奇心を満足させるために大金を使うべきではないと思います。
もんじゅ は いりません。
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