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冒頭部分
「外部電源全喪失」には、事前に定められ対処の手順がある。運転員ならだれでも、電源喪失状態からどういうふうに復旧していくか、すぐに思いつくように訓練されている。ただし、その手順も訓練も、バッテリーが生きていることが前提となっている。そのバッテリーがもつのは8時間。つまり、午後11時40分ころまで、「8時間だぞ」、だれかがそう声を上げる。
ルポ 東京電力原発危機1カ月 奥山 俊宏 著 朝日新書
P27 より
「8時間だぞ」と声が上がったのは東電対策本部と読めそうですが・・
これが本当なら
バッテリーが枯渇する目安は午後11時40分
11日23時40分頃
を本店の対策本部は頭に叩き込んでいたはずです。
なのに
3号機はバッテリー切れでメルトダウンがおこりました。
経緯は、原因不明で原子炉隔離時冷却系が止まり、再起動できませんでした。
それが元凶です。
何故、止まり、バッテリーがありながら再起動できなかったか
東電は明らかにすべきです。
そして、原子炉圧力容器が加熱して高圧注水系が自動起動しました。
しかし、中間報告によると高圧注水系は手動で停止されました。
ディーゼルポンプで注水して冷やすはずでしたが、注水する前に原子炉圧力容器の圧力が上がり、注水できなくなってしまいました。
そして、バッテリーも枯渇していて高圧注水系は再起動できずメルトダウンしました。
今回、問題になるのは高圧注水HPCI系です。
高圧注水系HPCIの
ポンプを
回すエネルギー源は
原子炉圧力容器と圧力抑制室S/Cの圧力の差です。
原子炉圧力容器と圧力抑制室S/Cの圧力が同じになれば、高圧注水系のポンプは止まってしまうのです。