2011年5月18日水曜日

原子力発電所の水素爆発について メモ3

被災された方々にお見舞い申し上げます

メモ1をご覧下さった方々にお礼申し上げます。

3月11日のプレスについて、見落としがありましたので、付け加えたいと思います。
また5月17日に東電から情報がもたらされました。
マスコミは、「1号機の操作ミスがあったのでは?」基調の報道になりました。(残念です。)
問題は、原子炉3機の内2機つまり、2/3の確率で非常用復水器や原子炉隔離時冷却系が動かなかったことだと私は思います。
近年、非常用復水器や原子炉隔離時冷却系で信じられない内容の事故が起こっています。

リレーを「間違って?」外してしまった。配管の弁が外れていた。とか・・・

原子炉の安全神話は、

電源が失われても
圧力容器を冷やすことのできる

「原子炉隔離時冷却系」が正常に動作する

ことで成立すると思います。

今回の事故(人災)をうけて、常識的には動いている原子力発電所を全部止めて「非常用復水器や原子炉隔離時冷却系」の検査を行うべきです・・・
とても政治的にこうした判断はできないでしょうけど。・・
唐突感のあった浜岡原子力発電所の運転停止は理論的、極めて現実的な選択だったと今は思えます。(良いか悪いかは別ですが・・)

1. 3月11日
 この日の第4報
について見落としがありました。(しろうとの悲しさ)
見落としたのは2号機についてです。
1と2号機の記述を比べて見ましょう。

1号機(停止中)
・原子炉は停止し、非常用復水器で原子炉蒸気を冷やしております。
・現時点において、原子炉格納容器内の冷却材漏洩はないと考えております。

2号機(停止中)
・原子炉は停止し、原子炉隔離時冷却系で原子炉に注水をしておりましたが、現在、運転状態は不明であり、原子炉の水位低下により、放射性物質が放出される恐れがあるため、半径3km以内の地域住民に対して、避難勧告が自治体から出されております。

2号機について私なりに解釈すると
「原子炉隔離時冷却系の運転状態は不明で止まっているかもしれない?原子炉圧力容器の核燃料棒がとけチャイナシンドロームが起きる可能性もあり放射性物質が放出される恐れがあるため、町長さんが地域住民に避難勧告をだしました。」
となりました。

「現時点において、原子炉格納容器内の冷却材漏洩はないと考えております。」との記述は2号機以外6号機まで丁寧についてます。
冷却材はもちろん放射能水のことです。
この時点、2号機で放射能水が「漏れているかも」か「漏れるかも」しれないと考えていることになります。
この時点では1号機ではなく2号機が問題だった訳です。

2 マスコミで取り上げられた事象について
事象はネットでひろったものですので新聞等で確認お願いします
東電によると
11日
午後2時52分 非常用復水器が自動起動
午後3時ごろ  復水器が停止。原子炉圧力の低下に伴い、手動で弁を閉鎖?
※その後、弁の開閉を繰り返した可能性
午後3時35分 津波到達、全電源喪失
午後6時10分 作業員が手動で弁を開き、復水器起動
午後6時25分 手動で弁閉じ、復水器停止
午後9時半   手動で弁開け、復水器起動
11日午後9時半に復水器が起動したことになってます。


午後3時ごろからの「弁の開閉」の繰り返しはマニュアルに則した操作のようで、弁の開閉で圧力容器の温度を調整するためのようです。
理由を詳しくはしりませんが、温度の急激な変化は金属の伸び縮みを伴いますし圧力容器にとって好ましい事ではないでしょう。
「原発は何故危険か」(田中 三彦著 岩波新書)をお読みになった方は圧力容器がガラスのように割れるイメージさえ頭の中によぎるのではないでしょうか?
すくなくとも、1号機は原在の安全基準にはパスしない原子炉であることは想像すると思います。
作業員は極度の緊張感(命がけで)の中で、(実際、津波が到達した暗闇のなかで操作が続けられたのかわかりませんが)手動で操作されたと思います・・・
東京電力はあのように報道されるのは真意ではなかったと思いたいですが
・・もし、ガス抜きだったら東京電力はひどいことするなあ・・
私は、作業員の操作に原因を求めるべきではなく、操作をしなければならない「非常用復水器」に原因を求めるべだと思います。圧力容器が壊れるかもしれない操作を人間に強いるなんて・・
こんな非人間的な同型の原子炉は直ちに廃炉にすべきだと思います。

3 雑感
原子力発電を今後も使うなら(被災者の方の心情を傷つけととしたら申し訳ありません)
原子力発電所を止める権限を自治体に与えるべきでしょう。
点検で「非常用復水器」や「原子炉隔離時冷却系」に事故が起きたら全ての原子炉を止めて、外部機関(例えば消防)を交え或いは外部機関で原因を徹底的に調査する必要があると思います。
また、外部機関や自治体で原子炉の状態を常にウォッチするシステムも必要でしょう。
原子炉の運転状態が外でわかるようにしておくべきです。

ただの感情ですが・・
やはり、私は東京電力は信頼していません。

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