高層データで色々調べてきました。
上空にいくほど、温位の振れ幅、変動幅は小さくなると思っていたのですが特定の高さで特定の温位=温度になりすい事実があったのです。
「原発で温暖化してみる」で特定の高さに温暖化の傾向が現れやすいことを知りました。
温度はエンタルピー、温位はエンタルピ-+位置エネルギー、相当温はさらに水蒸気の潜熱が加わったものに対応します。
エネルギー(温度)で見ることで氷を溶けることは分かります。しかし、温度で氷が溶けることが分かっても、どの位の氷が溶けるのか分からないのです。
ここに、エネルギー密度を調べる必要があります。
エネルギー密度を調べないと温暖化しているのかさえ分からないのです。
CO2の削減など全く根拠がなく無駄な作業にしか思えません。
数年前、CO2の削減とポスターを張っていた政党は本気で原爆を作る気なのかもしれません。
1温暖化の指標
原発で温暖化させてみるでは温暖化すると気圧変化が大きくなる高さがあることが分かりました。
これは、エンタルピー密度が大きくなるところがあると言えます
この他にも質量密度ρを用いた位置エネルギーが大きくなる所があったのですが、気圧と位置エネルギー密度(位置密度)の関係については調べてきませんでした。
質量密度ρを用いた位置エネルギーは位置密度です。
ここでは、こうしたことについてエネルギー密度をつかって再び整理していきます。
気圧とエネルギーを指標にしてもよいのですが、気圧は内部エネルギー密度やエンタルピー密度に対応しています。
理想気体の状態方程式をPV=nRTを用いると、例えばエンタルピーnCpTのエネルギー密度は(Cp/R)Pになります。
PにCp/R=3.5を掛ければエンタルピー密度を扱っていることになります。
2再び原発で温暖化させてみる
大気を理想気体として気団20℃と気団21℃のエネルギー密度を比べてみます。
次の図は地上気温が293.15k(21℃)の理想気体の計算例です。
計算が面倒で地上気圧が1000hPaから少しずれしまいましたが、概観する程度は十分可能だと思います。
B欄は温度減率を計算しています。この程度の高さでも違いがでるのが分かります。
E欄で気圧と温度から質量密度を計算し、F欄で質量に重力加速度を掛けて50m分の空気柱でかかる力を計算しています。柱の面積を1㎡高さ50mとすると、そのまま圧力差になります。G欄でPaからhPaへ変換し、D欄で引いて順繰り気圧を計算しています。
別のシート別で同様な20℃の計算を行い、20℃―21℃のエンタルピー密度差をH欄、位置密度差をI欄で計算させています。
次のグラフは20℃と21℃のエンタルピー密度の差です。
エンタルピー密度は
n(Z)CpT(Z)/V(Z)=3.5P(Z)
と具体的には気圧差であることはすでに説明しました。
横軸はエネルギー密度J/㎥で、縦軸高さmです。
エネルギー密度差の最大は8650mで515J/㎥の差でした。
気圧の差に換算するには515を350で割ればよく、約1.5hPaの違いになります。
地上気温20と21℃の気団20℃と気団21℃が隣どうしにあれば、8500mで約1.5hPa気団21℃の気圧が高いと言うことです。気象の常識では考えられないことです。
こうしたことは実際に起きています。
次の図は名瀬の09時と21時の気圧差です。
底面積1㎡、高さ30000mの空気の柱に溜まるエネルギーが日射で得たものか単に移動してきたものかはわかりません。
底面積1㎡、高さ30000mの空気柱には黄色の面積を350倍した数字およそ(1/2)×30000×0.6×350=3150000ジュール以上のエネルギーがたまり、何処かに消えてしまう?あるいは移動してしまうことになります。
多分移動して大気潮汐として現れるのだろうと思います。大気潮汐なら名瀬では高度10000m位の現象と言えそうです。
次のグラフは位置密度の差です。
8500mでエンタルピー密度が最大になっていました。
この高さでは位置エネルギー密度差は0となります。
気団21℃と気団20℃の質量密度が同じになりこれより上では気団21℃の質量密度が大きく、その差がこの高さで約1.5hPaの圧力差となって現れたと考えられます。
B点は19600mで気団21℃の位置エネルギーが205ジュール大きくなっています。
これも面積差を計算すればエネルギー差となります。
エンタルピー密度差が最大の時質量密度が同じになりました。
気圧と質量ですから当然何らかの関係があるはずです。
次のグラフは縦軸に位置エネルギー密度差、横塾にエンタルピー密度差としてプロットしたものです。
興味深いのは、気団21℃、気団20℃は熱平衡に達した等エントロピー=等温位の気団だと言うことです。
1モル個当たりのエントロピーが同じなので、1㎥当たりエントロピーは確かに違うのですが、等エントロピーが書かせたグラフです。
3エンタルピー密度と位置エネルギー密度
温位エネルギー、エンタルピー密度、位置エネルギー密度の関係を整理しておきましょう。
気団21℃を使います。
次のグラフはエンタルピー密度と位置エネルギー密度です。
温位エネルギー密度=エンタルピー密度+位置エネルギー密度です。
15000mでエンタルピー密度と位置エネルギー密度がほぼ同じになり大きさが逆転しています。
エンタルピー密度と位置エネルギー密度の関係をみてみます。
横軸がエンタルピー密度、縦軸が位置密度です。
赤くプロットした所は15000m以上の高度です。
拡大してみます。
15000mを入り口に、上ある空に向かうとエンタルピーが20000J/㎥減ると位置エネルギー密度が10000J/㎥下がっています。
ちょっと数学をつかって調べてみます。
計算に興味の無い方は結果だけご覧下さい。
計算は「5T(Z)/Zを求める」をご覧ください。
結果
気団21℃はおよそ15000mで位置密度とエンタルピ-密度の大きさが同じになります。
その時の温度と高さには
T(Z)/Z=mgCv/((3/7)Cp2+RCp) (A)
の関係があるようです。
試しに320.15k≒47℃でも同じグラフを書かせてみました。
エネルギー密度と位置エネルギー密度が逆転する高さは高くなりましたが、
(A)式は気団47℃でも否定する結果にはなりませんでした。
どんな温度でも必ず(A)が成り立つか少しあやしいですが成立するならば、交点の高さが分かれば温度がわかることになります。
T(Z)とZの組み合わせを表にしておけば、温暖化が現在どのような状況なのかわかると言うことです。
少なくとも20~50℃位なら使えそうです。
実際にこれが役にたつのかは、これから実際のエンタルピー密度や位置密度の関係を調べないとわかりません。
計算は「5T(Z)/Zを求める」をご覧ください。
4エネルギーとエネルギー密度
少し分かりにくいですが、エネルギーであるエンタルピーnCpTのエネルギー密度が(Cp/R)Pになったようにエネルギーとエネルギー密度は別概念です。
少し分かりにくいですが、エネルギーであるエンタルピーnCpTのエネルギー密度が(Cp/R)Pになったようにエネルギーとエネルギー密度は別概念です。
今までの結果を使ってエネルギーとエネルギー密度の関係を見ておきましょう。
結果は位置密度とエンタルピー密度が同じになる高さや温度で温暖化を推し量れると言うものです。
エネルギー密度と実際のエネルギーには次のような関係があります。
温位密度(エンタルピー密度+位置密度)の曲線で囲まれた面積が底面積1㎡の空気の柱が持つエネルギーに比例します。
位置密度とエンタルピー密度が同じ高さHjまでのエネルギーと地上から30000までのエネルギーの比=面積比は一つ一つ計算をしたら次のようになりました。
何か解釈しないといけない関係がでてしまいました。
「本当かな?」と思いますが、地上気圧を1000hPaに固定しておらず数hPaの誤差がありますからそうした影響がでているのかもしれません。
詳細は省略しますがこの誤差は温度が高くなれば小さくなるはずでエネルギー比の傾向と一致しているように思います。
申し訳ありませんが作り直すのも面倒なのでこのままにしておきます。
結果としてはHjまでに温位エネルギーの約91%が溜めこまれることになります。
高さと温度の関係は次のとおりです。
温暖化すると、位置密度とエンタルピー密度が同じになる高さと温度が上がることがわかりました。
5T(Z)/Zを求める
さて、計算です。
位置エネルギー密度をU(Z)、エンタルピー密度E(Z)
とします。
Z=15000mあたりのU(Z)とE(Z)の変化を調べるのです。
Z=15000とします。
位置エネルギー密度はU(Z)で表すと、15000mより少し⊿Zだけ高い所の位置エネルギーはU(Z+⊿Z)
位置密度の差は
U(Z+⊿Z)-U(Z)=(dU(Z)/dZ)⊿Z
同様にエンタルピー密度の差は
E(Z+⊿Z)-E(Z)=(dE(Z)/dZ)⊿Z
U(Z)とE(Z)の関係はグラフのとおりで
{E(Z+⊿Z)-E(Z)}/{U(Z+⊿Z)-U(Z)}≒2
でしたが、傾きは2とは限りませんからαとします。
{E(Z+⊿Z)-E(Z)}/{U(Z+⊿Z)-U(Z)}=α
⊿Zは共通ですので
{dE(Z)/dZ}/{dU(Z)/dZ}=α
dE(Z)/dZ=αdU(Z)/dZ
となります。
具体的にエンタルピー密度E(Z)は
E(Z)=(Cp/R)P(Z)
位置エネルギー密度は
U(Z)=((m/R)P(Z)/T(Z))gZ
でしたので
=(mg/R)(ZP(Z)/T(Z))
とします。
気圧は
P(Z)=P0EXP-∫(mg/RT(z))dz
でEXPの方の積分範囲は0からZです。
dP(Z)/dZ=-(mg/RT(Z))P(Z)
になることを利用します。
すみません、計算がぐちゃぐちゃですがお許し下さい。
一応ディメンションの検算はしたつもりですが・・・検算して下さると助かります。
dE(Z)/dZ=(Cp/R)dP(Z)/dZ=-(Cp/R)(mg/RT(Z))P(Z)
dU(Z)/dZ=(mg/R){
P(Z)/T(Z)
-Z(mg/RT(Z))P(Z)/T(Z)
-(ZP(Z)/T(Z)2)(dT(Z)/dZ)
}
=(mg/RT(Z))P(Z){
1
-Z(mg/RT(Z))
-(Z/T(Z))(dT(Z)/dZ)
}
dE(Z)/dZ=αdU(Z)/dZ から
-(Cp/R)(mg/RT(Z))P(Z)=α(mg/RT(Z))P(Z){
1
-Z(mg/RT(Z))
-(Z/T(Z))(dT(Z)/dZ)
}
-(Cp/R)=α{1-Z(mg/RT(Z)-(Z/T(Z))(dT(Z)/dZ)}
dT(Z)/dZは乾燥断熱減率ですからdT(Z)/dZ=-mg/Cp
-(Cp/R)=α{1-Z(mg/RT(Z)+(Z/T(Z))(mg/Cp)}
=α{1-(Z/T(Z))(mg/R-mg/Cp)}
両辺にRCpを掛けると
-Cp2=α{RCp-(Z/T(Z))mg(Cp-R)}
=α{RCp- (Z/T(Z))mgCv}
Cp2/α+RCp= (Z/T(Z))mgCv
T(Z)/Z=mgCv/(Cp2/α+RCp)
この関係を最初から使えばよかったと思いますが
エンタルピー密度と位置密度が同じになるT、ZをTj、Hjとおくと
同じ高さにある粒子数は同じスエンタルピーと位置エネルギーも同じで
CpTj=mgHj
ともなるはずです。
Tj/Hj=mg/Cp=mgCv/(Cp2/α+RCp)
Cp2/α+RCp=CvCp
1/α=(Cv/Cp)-(R/Cp))=(2Cv-Cp)/Cp=3/7
α=2.33
となりました。
2で近似したものは2.33だったようです。
T(Z)/Z=mgCv/((3/7)Cp2+RCp)
位置密度とエンタルピー密度が同じになる高さHと温度Tの比は一定になりそうですが、こうした高さでは重力加速度gが少し小さくなりますので少し変化します。
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