やっぱりエントロピーはわからない
メモ書きです。
数学と物理の嫌いな方はつらいとおもいます。
だけど、
数学 も物理も大学1年生程度です。
それ以上の力は私にはありません。
メモですので間違えもあると思います。
理想気体の大気は温度が異なると、地上気圧を除いて気圧が異るのをみました。
そこで、気圧の差が最大になる高さを求める宿題に手間取りました。
式の変形だけの数学なので、あまり面白くないと思います。
ついでに乾燥断熱減率とエントロピーの関係を振り返ってから宿題に入りたいと思います。
1.理想気体の内部エネルギー
nモル個の理想気体の内部エネルギーは
U=nCvT
で表されます。
実験屋さんが体積一定の箱にnモル個の理想気体を入れ、1℃=1k暖めるのに必要なエネルギーがnCvなのがわかりました。(観測事実)
理論屋さんは、どうしてかな?とnモル個の運動エネルギーを足し合わせたらnCvTになることを説明してくれました。
運動エネルギーが0になることもありますから、都合よく0の時の温度を0kにしたのが絶対温度です。
内部エネルギーにはこんな感じの意味もありそうです。
箱をピストンに変えて圧縮すると、空気粒子にするとピストン面が自分の方へ近づいてくるわけです。
普段は止まっている壁にぶつかって跳ね返るだけでエネルギーはもらわないのですがピストン面が向かってくるのでエネルギーを得ることになります。
それが、
nCvdT=-PdV
です。
ちょっと押し込むくらいならPは変わらないと考えて、dV=S(断面積)×dx(押し込む距離)だけ押しこむと、ちょっとだけ温度がdTあがった
くらいの意味だと思います。たぶん・・・
マイナスが付くのは、ピストンの体積が減ったからです。
ちょっと押すとnモル個の粒子の運動エネルギーが増えたと解釈されます。
ピストンでエネルギーを加えてやったから、運動エネルギーがふえます。
nCvdT=-PdV
はエネルギー保存則を満たしていることになります。
理想気体の内部エネルギーUはdUだけちょっとの増えたのを
dU=nCvdT=-PdV
と書くわけです。
ここでわからないことがあります。
何故Pは変わらないと考えるのか、Cvは体積を変えないときの比例定数です。
たとえ、dVのちょっとでも体積はかわっています。
このあたりのことを考えるといつもわからなくなります。
しかたがないので
nCvdT=-PdV
は訳がわからないけど正しいんだと思いこむことにしました。
またこれは、準静的な断熱圧縮とも呼ばれているのですが
大学1年生で習うからやさしいことなのだと思いこまないほうがよいかもしれません。
準静的な断熱圧縮には無限の時間がかかると教わったのですが、そんなものを基礎にしていいのかなと思っていて、単位を落としそうになりました。
また、そんなに時間はかからないなんて話もあって、やっぱりかなり難しい話ではないかと思います。
2.エントロピーはかわらない
nCvdT=-PdV
はエネルギー保存則でこの式から温位の定義式が求められます。
この式がもとなのです。
気象屋さんでnCvdT=-PdVのエネルギー保存則から温位は定義される
と言っていた人がいたような気がしますけど・・舌足らずです。
2つの似たようなnモル個の理想気体(T1、P1、V1)と(T2、P2、V2)を考えます。
2つの気体の違いが
nCv(T1-T2)=-(P1-P2)(V1-V2)
だったとき
(T1、P1、V1)と(T2、P2、V2)のエントロピーは同じなのです。
このことは、準静的な断熱圧縮ではエントロピーは変わらないと、散々訳の分からない事を(スイマセン)教えられ、エントロピーの定義にたどりついて教えられた気がします。(カン違いかもしれません)
ようするに
nCvdT=-PdV
が成り立っていればエントロピーが変わらないのです。
ですから「nCvdT=-PdV」をエントロピーと言っていいくらいです。
エントロピーでエントロピーを説明しているようなものです。
「エントロピーは厳密に正しくて、役にたつから覚え込んでしまえ
そして、利用しているうちになれて違和感がなくなるから」
他に計算しようがないからこう計算するんだと正直な人がいたような気がしますが、笑いながらバカ野郎と思いました。
とにかく わからない。
何なのかよくわからないのですが
nCvdT=-PdVは特別なエネルギー保存則なのです。
内部エネルギーを大きくするだけならヒーターであたためても(δQ)いいし、箱の中で手回しの扇風機を回したって(δW)よいわけです。
nCvdT=δQ+δW
でもエネルギー保存則は満たしているのです。
ここでは
nCvdT=-PdV
をエントロピーを保存させる式と呼ぶことにします。
教科書によっては初めからエントロピー持ち出して議論する本もあります。
3.乾燥断熱減率
式の変形は「乾燥断熱減率」をみてください。
静水圧平衡を仮定すると
dP(Z)/P(Z)=-(mg/RT(Z))dz
となります。
簡単に
dP/P=-(mg/RT)dz
と書きます。
(気象では本当にT(Z)=Tにしちゃう・・)
気体は理想気体で
P(Z)V(Z)=n(Z)RT(Z)
ですが、必要なのはイメージなので
P(Z)V(Z)=nRT(Z)
とします。(断面積を大きくとればおそらく問題はない)
微分しますのでZは省略して書きます。
微分すると
dP/P+dV/V=dT/T
が得られます。
これから
(dP/P)=(dT/T)― dV/V
=(dT/T)-PdV/(PV)
=(dT/T)-PdV/(nRT)
となります。
ここで、エントロピーを保存させる式をつかいます。
nCvdT=-PdV
で
dP/P =(dT/T)+CvdT/(RT)
また
dP/P =-(mg/RT)dz
ですから
(dT/T)+CvdT/(RT)=-(mg/RT)dz
となり両辺にRTを掛けます
RdT+CvdT=-mgdZ
マイヤーの関係式Cp-Cv=RからCp=R+Cvで
CpdT=-mgdZ
両辺をdZで割ると
dT/dZ=-mg/Cp
乾燥断熱減率の式となり、積分すれば
CpT+mgZ=Const
でなにか(エンタルピーと位置エネルギー)のエネルギー保存則です。
Cpθ=CpT+mgZ
とおけば、θ=温位の定義式になります。
4.エントロピーの計算式に慣れる
静水圧の式
dP(Z)/P(Z)=-(mg/RT(Z))dz
は普通
P(Z)=P0・EXP―∫(mg/RT(Z))dz
って普通じゃないか・・私は普通こう書きます。
ちょっとうっとおしいので
dP(Z)/P(Z)=-(mg/RT(Z))dz
の両辺をそれぞれ積分しちゃいます。
左辺は積分範囲はP0からP(Z)までです
∫dP/P=lnP(Z)-lnP0
右辺はエントロピーを保存させる式から求めた乾燥断熱減率の式
mgdz=-CpdT
を使うと
Cp/RdT/Tとなり、積分範囲はT0からT(Z)までです。
∫(Cp/RT(Z))dz=(Cp/R)(lnT(Z)-lnT0))
となります。右辺と左辺は等しいのですから
lnP(Z)-lnP0 =(Cp/R)(lnT(Z)-lnT0))
となり整理すると
lnP(Z)-(Cp/R)lnT(Z)=lnP0-(Cp/R)lnT0
何だかわからないlnP(Z)-(mg/R)lnT(Z)と言う量はZがどこの高さだろうと初期値lnP0-(mg/R)lnT0のままです。
lnP(Z)-(Cp/R)lnT(Z)=lnP0-(Cp/R)lnT0=Const
と言うことです。
比例定数がかかるかどうかしりませんが、もちろんConst=保存されるものはエントロピーです。
ついでに、計算を進めると
ln(P(Z)/P0)=(Cp/R)ln(T(Z)/T0)
となり
P0=1000と置きT0をθと置き
ln(P(Z)/1000)=(Cp/R)ln(T(Z)/θ)
なとなります。
面倒だからこれ以上計算は進めませんがP(Z)、T(Z)の空気の温位θを定義しています。
面倒だからこれ以上計算は進めませんがP(Z)、T(Z)の空気の温位θを定義しています。
この定義式は誤りであることは温位の定義で確かめてください。
5.やっと宿題にとりかかります
4で理想気体の大気では
lnP(Z)-(Cp/R)lnT(Z)=Const
であることが分かりました。
Zで微分すると
(dP(Z)/dZ ) /P(Z)=(Cp/R)(dT(Z)/dz)/T(Z)
dP(Z)/dZ=(P(Z)/T(Z))(Cp/R)(dT(Z)/dZ)
となります。
(dT(Z)/dZ)は乾燥断熱減率で-mg/Cpです。
dP(Z)/dZ=-(P(Z)/T(Z))(mg/R)
この式は必要なので後で使います。
原発で温暖化させてみるでは地上気圧を同じにして温度を変えた2つの理想気体大気を比べました。
二つの気圧差が最大になる高さが気温を変えても変わらないようにみえました。
P1(Z)=P0・EXP-∫(mg/RT(Z))dz
P2(Z)=P0・EXP-∫(mg/R(T(Z)+δ))dz
としてP2の式はいいですよね最初δだけ温度が高いとしたらどこの高さでもδだけ高いはずです。
P1(Z)―P2(Z)
を微分して0になるZが気圧差が最大になる高さのはずです。
また、P1(Z)、P2(Z)は
lnP(Z)-(Cp/R)lnT(Z)=ConstA
P(Z)(T(Z))-(Cp/R)=ConstB
を満たし
P1(T)-(Cp/R)=ConstB1
P2(T+δ)-(Cp/R)=ConstB2
で
P1(T)-(Cp/R)=ConstB1
P2(T+δ)-(Cp/R)=ConstB2
で
(P2/P1)((T+δ)/T)-(Cp/R)=ConstC
となります。
この手の計算が大嫌いだったとのを覚えています。
P2=P1(T/(T+δ))(Cp/R)×Const
=P1(1/(1+δ/T))(Cp/R)×Const
=P1(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・)(Cp/R)×Consut
となります
dP(Z)/dZ=-(mg/R)(P(Z)/T(Z))
をみたすことに注意しP1(Z)-P2(Zを微分します
d(P1(Z)-P2(Z))/dz
=-(mg/R)(P1(Z)/T(Z)-P2/(T(Z)+δ))
=-(mg/RT(Z))(P1(Z)-P2(Z)(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・))
P2は
P1(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・)(Cp/R)×Consut
ですから
d(P1(Z)-P2(Z))/dz
=
-(mg/RT(Z))(P1(Z)-P1(Z)(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・)(Cp/R)+1×Const)
ちょっと長くなったので。
(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・)
を1=(1+(δ/T(Z))/(1+(δ/T(Z))をかけて計算しますと
1/(1+(δ/T(Z))=1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2-・・・・
となります。おもしろい性質がありますね。これはもう
1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2
します。
d(P1(Z)-P2(Z))/dzは
d(P1(Z)-P2(Z))/dz
=-(mg/RT(Z))(P1(Z)-P1(Z)(1-(δ/T(Z))―(δ/T(Z))2)(Cp/R)+1×Const
=-P1・(mg/RT(Z))
×(―(Cv/R)(δ/T(Z))+?×(δ/T(Z))2)
×Const
だと思います。
いつの間にかCvが出てきましたがマイヤーの関係式を使っています。
これが0になる高さですからT(Z)2をかけて余計なところを注意して削ります。
。
―(Cv/R)+?×(δ/T(Z))=0
T(Z)=?×δ×(R/Cv)
T(Z)は0℃に基準をとりましたから
T(Z)=273.15-(mg/Cp)×Zです。
あとはもう良いですね・・(1―δ―δ2)xの展開式を地道に考えて?をきめればよいと思います。
δは2つの大気の気温差ですから、気温差を大きくすると気圧の差が最大になる高さは上がるってことらしいです。
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