2011年10月11日火曜日

筑波山の4つ目の温度 湿球温度

放射冷却と呼ばれる現象は、地表温が湿球温度に強い相関が認められました。

ところで気象現象を温度を中心に考えるのは適切なことなのでしょうか?

温度にCvを掛けると空気の内部エネルギーになり、Cpを掛けるとエンタルピーと言うエネルギーになります。
温度で気象現象を語るのは空気の内部エネルギーやエンタルピーだけで語っていることになります。
明らかに水蒸気の形でもつエネルギーが欠けています。
地表面の温暖化などは温度だけで議論すると水蒸気のエネルギーが欠けてしまい適切な議論にならないと思います。

湿球温度は水蒸気の形のエネルギーを含んでいます。
また、湿球温度(絶対温度表示)に位置エネルギー÷Cpを加えると相当温位になります。
カン違いでしたすいません。仮想的な水蒸気量も考えなければなりません。
湿球温度は高さを気にしなければエネルギーと考えてよいでしょう。
高さが問題になるときは水蒸気の形のエネルギーと位置エネルギーを含む相当温位が適当だと思います。
乾燥断熱減率 乾燥断熱減率と温位エマグラム 温位エマグラムと湿球温度 ―雨雪判別― 参照

温度より湿球温度で議論したほうが適切な現象がありそうです。
考えてみると、物理現象はエネルギー保存則を用いるのは当然のことです。


今回は、湿球温度と地表温の関係を整理しました。
グラフを見てください。






夜間に地表温が湿球温度より低くなる季節(1212月)がありますが他はほぼ地表温が湿球温度になるようです。

おそらく、空気中に浮いているオーブのような水粒が地表に落下するのだと思います。
本来、空気成分の分圧比は高さによらず一定(大気成分とギブスのパラドックス 参照)のはずなのですが水蒸気圧は上空に行くと極端に減ってしまいます。
この差がオーブのような雲粒(?オーブを雲粒と呼べるか疑問ですが・・・)になると思います。
次のグラフは2006年の時間別(048121620時)の湿球温度と地表温の相関です。
縦軸が地表温、横軸が湿球温度です。
0時相関係数 0.99 回帰式 Y=0.97X0.65
04時相関係数 0.99 回帰式 Y=0.96X0.73
08時相関係数 0.98 回帰式 Y=0.88X0.25
12時相関係数 0.72 回帰式 Y=0.72X+0.63
18時相関係数 0.97 回帰式 Y=0.91X0.52
20時相関係数 0.99 回帰式 Y=0.95X0.63

放射冷却と呼ばれる現象より強い相関がでました。
オーブのような降り始めは、十分に地表面は冷却されず湿球温度が高く、また、降り積もる目に見えない粒子が小さければその温度は湿球温度よりかなり低くなる可能性があります。(湿度100%以上でないと雲粒はできないか? 参照)
このような事柄が放射冷却と呼ばれる現象時の相関が悪くなる原因と想像します。
「夜間に雲が広がり地表の熱が逃げないなどとする」論があるようですが理論として成り立ちませんし、こうした現実とも矛盾します。

データは「筑波山気象・水文観測プロジェクト」からダウンロードしました。
筑波山気象・水文観測プロジェクトのホームページ
データがダウンロードできるページ

機器構成

気温は地表から 1.5メートル
地表温は地表
地温は地表から マイナス1センチ
の温度です。


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