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The contents are almost the same.
気象庁は相変わらず、「地表の熱が奪われる放射冷却現象が起き冷え込みました」などと解説しているようです。
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The Radiative Cooling and Triangle of temperature
気象庁は相変わらず、「地表の熱が奪われる放射冷却現象が起き冷え込みました」などと解説しているようです。
放射により地表が環境の空気の温度より下がるとする仮定は明らかに熱力学第2法則に反しています。
地表は上空1500メートルの温度より冷えることがあります。放射で冷えるなら例えば2000メートルまでの空気全部が冷えなければなりませんがそうしたことは起きていません。
現在、気象庁は地表や地中の温度は観測していません。
地表温と気温の関係ついてしっかりしたデータも持っていないのです。
気象庁の解説は根拠のないものです。
さて、筑波大学では筑波山の気温・地面温・地温等を観測しています。
詳しいことはホームページを見ていただくとして地温は-1センチの地中の温度を測っているようです。
データは5年間分にもなりますので統計処理をしてみました。
ここでは、気温、地表温、地温の度数分布をみます。
度数分布とは単純に1.0や0.0℃が何回観測されたかを全ての温度について調べたものです。
1.データ公開ページ等
データのあるページ
http://mtsukuba.suiri.tsukuba.ac.jp/sub6.html
データをダウンロードする場合は
Mtsukuba@suiri.tsukuba.ac.jp
まで
「所属・氏名・利用目的・連絡先」
が必要なようです。
観測位置
茨城県つくば市筑波1,東経140.098度,北緯36.225度,標高868 m
2.気温・地表面・地温の度数分布
土、空気とも断熱材であることを確認しておきます。
空気を暖める*熱源は基本的に日射を吸収する地表面です。
日射のある時間、気温は対流により、地温(地表面から1cm)は熱伝導により地表面と同じ温度になると考えられます。
*赤外線を熱源とする話もあるようですが、その場合は赤外線ヒーターのように自然(?)にある赤外線量(ステファン・ボルツマンの法則に従う赤外線量)より桁外れに過剰にならないと熱源にはなりえません。
電子レンジが料理を暖めるのは、自然ある電磁波より桁外れに大量の電磁波を加えているからです。
2-1気温 度数分布
上のグラフは抽出した気温の度数分布です。
資料は1996~2000年で資料数は262780でした。
度数が最大になったのは14.1℃の1191回
抽出したデータの最高気温 30.4℃
抽出したデータの最低気温 -10.6℃
通年の平均気温は10℃近辺にありそうですが、面白い分布ではありません。
月別で見るとA、B点は1月と8月のピークに対応しているようです。
1,8月は鋭いピークをもっています。4,6月は確率の話で出てくる正規分布とか2項分布に近く資料が増えればそうした分布になるのかもしれません。
3,11月は季節の変わり方が急で2つの分布が重なっているように見えます。2月の分布を参照してください。
1,8月の鋭いピークは何故できるのか?興味深い事実ですが理由はわかりません。
2-2地表温 度数分布
地表温度は赤外放射を利用して観測しているようです。
まず、全データの分布をみます。
資料数262780
度数が最大になったのは20.7℃の1301回
抽出したデータの最高温度 42.6℃
抽出したデータの最低温度 -15.1℃
気温と比べると綺麗(?確率の話でてくる分布に近い)な分布をしています。
冬から春はピークなる温度順調に高くなることがわかります。(気温も同じですが・・)
桜の開花予想は(平均?)気温を積算したものを一つの要素として利用していると聞いたことがあります。
単年でこうした度数分布が現れるか不明ですが、桜の開花の予想に利用できるかもしれません。
1月の鋭いピークはありませんが8月は気温と同様に鋭いピークがあります。
何が原因でこんなピークがでるのか?不思議ですが夏は気温と地表温に強い相関がありそうです。
2-3地温 度数分布
3-3気温対地温
2-3地温 度数分布
地表から1cmの温度を観測しているようです。
資料数 262780
度数が最大になったのは0.1℃の8058回
抽出したデータの最高温度 36.8℃
抽出したデータの最低温度 -6.1℃
温度や地表と比べると0度近辺に異常に思えるくらい鋭いピークがある他は日常的な温度はほぼ等確率で出現しているように思えます。
-0.5~0.5範囲の度数合計は36640回(14%)となりました。
0℃の氷が太陽光などで暖められても0℃の水になるまで地温がかわらないので、地中の水分の影響を受けていると考えられます。
それにしても・・・すごい数です。・・
それにしても・・・すごい数です。・・
-0.5~0.5度の範囲の度数は
1月14600回(67%)
2月13780回(68%)
でした。
0度以下になるのは1~3月と12月ですが0℃以下になるのは1~3月と考えてよさそうです。(12月に0度以下を観測したのは1500回程度)
3.8月の気温・地表温・地温
3-1気温対地表温
8月は気温・地表温・地温にピークがあり分布はよく似ています。
地表温と気温はほとんど相似形です。
熱源は地表面ですから、気温のレスポンスは良さそうです。
地表温にばらつき(A領域)は降水によるものかも?データが蓄積されれば降水の影響が見えてくるかもしれません。
グラフからは地表面が高温になりやすいことが分かります。
地表面が30以上(B領域)になると、気温のレスポンスが悪くなります。
安易に常識に頼るのは危険ですが・・・
常識的には、上昇流が山肌を上がってきているのだと思います。よく海風が入ると言う人がいますが、常識的に山梨や長野県まで海風は入らないと考えるべきでしょう。
今のところ興味がありませんが調べる必要がでてくるかもしれません。
地表の温位がどこの高さの温位と同じになるのかという視点で高層資料で温位の傾きを調べるが有効だと思います。温位の傾きは何を意味するのか?温位の鉛直グラフが書ける人は考えてみてください。
地表温の最高42.6℃は8月に出現しているわけではないことになりますが・・調べると日照の強い5月に出現していました。(地表はちゃんと温められるのですね)
気温より低い領域がどうして出現するのか謎です。
常識的には雨の降り始めなのですが・・放射冷却などと言われている時にも出現します。
こうしたデータを抽出して調べれば何か分かってくるかもしれません。
(上空から冷たい空気が降りてくると考える方がいるかも知れませんが、降りてきた空気は断熱圧縮で温度が上がってしまいます。奇妙な言い方ですが上空の空気は暖かいから上空にあるのです。正確には?温位が高いから上空にあると言うべきか?)
(上空から冷たい空気が降りてくると考える方がいるかも知れませんが、降りてきた空気は断熱圧縮で温度が上がってしまいます。奇妙な言い方ですが上空の空気は暖かいから上空にあるのです。正確には?温位が高いから上空にあると言うべきか?)
3-2地表温対地温
ピークになる温度が地表温のほうが高くなっています。
私は一瞬意外に思いましたが、*時間的にピークがでるのは日中だとは限りません。
*時間別の統計も別に行う予定です。
地表温と気温は対流により同じ温度になりやすい(他にも理由があるかもしれませんが・・)と考えられます。
地温はどうでしょう?
地表が日射で得た熱エネルギーは熱伝導で地中にため込まれます。
そして、夜間は何かが地表や気温を下げるのでしょうが地中までは下げていないようです。
たとえ下げているとしても地中は熱容量が大きいので温度は下がりにくく気温より高くなるようです。
多分、夜間は何かが地表や気温を下げるものが無いとすると1cm程度の地温と地表温は同じになると思います。
領域Aは地温を暖めている領域と考えてよいでしょう。
3-3気温対地温
最高温度 気温30.4℃、地表温37.7℃、地温33.3℃
最低温度 気温12.4℃、地表温 9.8℃、地温14.1
でした。
地上1.5メートルの空気と地中1センチの土は直接エネルギーのやり取りをしていないはずです。