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2010年11月18日木曜日

はじめに

*****お知らせ*****
 英語でブログを書き始めました。
 エキサイト翻訳まかせですけど・・;
英語になっていないところは勿論。私の責任です。

The Emagram by Potential Temperature

Dry Adiabat Lapse Rate


Radiative cooling



The weather function by Excel VBA 

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天気予報の解説で「今朝は風も無く、晴れて地表の熱が奪われる放射冷却現象が起きて冷え込みました」などと解説されることがあります。
こうしたとき、地上1.5mにある温度計が4℃でも地表面では0度以下になることがあります。
それは、霜が降り、氷が張ることからわかります。

放射冷却を放射するもの=「地表」と環境=「地表の上の空気」とに分けて考えると環境も放射していますので、放射現象で放射するものが環境の温度より低くならないのは熱力学第2法則より明らかです。

放射理論でも「地上1.5mにある温度計が4℃で地表が0℃以下になる」ことを説明する理論など存在していません。
「放射冷却」と言う言葉だけが一人歩きしています。

 また、温室効果も同じで、CO2が赤外線(エネルギー)を吸収して地球の表面温度が上がるとするまともな理論*1はありません。 
 
 ところで、大気があれば重力の影響で上空と地表付近とではかならず温度差が生じます。
 上空の大気成分が地上へ向かえば位置エネルギー等が運動エネルギーになって温度が上がり、地上付近の成分が上空に向かえば運動エネルギーが位置エネルギーなどになって温度がさがります。
温度は大気成分の平均運動エネルギーに比例するものです。
 地球の空気が理想気体(乾燥空気)なら100mで1℃の割合で地表に向かって高くなります。
  
 一方で、空気は地上1.5mが4℃で地表が0℃以下となる奇妙な気体でもあります。 
 「何故このようなことが起こるのか謎だが、冷たい空気が下で暖かい空気が下に溜まるのは当たり前の事だ」と思われるかもしれません。 
 しかし、当たり前ではなく、かなり異常な現象です。
 
何故か?
 まず、液体と気体の違いはなにかを考えてみますと、私は「液体は混ざりにくく、気体は混ざりやすい」と答えます。 
 液体は分子間力が働きます。異なる分子間では分子間力が違いますので、当然強い分子同士がくっ付いて他の分子と分離するのが本来の姿です。 
気体は分子間力が小さく異なる分子や原子は混ざってしまう*2のです。空気はこの意味で変わった性質をもっているのです。
 「軽い気体は上昇し重い気体は下に沈む」とよく説明されますが、物理的な説明としては不十分なのです。

 ヘリウム風船を例に説明させてください。
 ヘリウム風船は
    風船膜がヘリウムを閉じ込めている
    風船膜を通してまわりの空気とヘリウムを同温同圧にしている
 このような条件によりヘリウム風船の質量密度が空気より小さくなり浮かぶとするのが普通の理解です。
 軽い気体(ヘリウム)が浮かぶには軽い気体だけが集める必要があります。

 軽い気体が上昇すると言うとき、「なぜ軽い気体が多く集まっていられるのか?」を説明しなければ物理的な説明にならないのです。
 
 物理学に詳しい方なら、「地上1.5mが4℃で地表が0℃以下の空気」の空気成分がマックスウェル分布していないのは明かですね。
 理想気体からかけ離れた状態が数時間も続く異常さにも驚かれるでしょう。

 空気をマックスウェル分布する理想気体としてとらえるのは必要なことです。
 しかし、理想気体とは程遠い性質を示すことも現実なのです。
 空気はこうした不思議な2面性をもっているのです。

 理想気体とは違う性質についての理解なしに地表付近の温暖化など理解できる訳がありません。
 
 気象学は「雲の表面は放射冷却で冷える」などと放射理論で説明できない現象を放射で説明する不思議な学門です。

 仮説ではありますが、雲の表面が冷えるのは雲の上の水蒸気圧と同じになろうとしているだけのように私には思えます。
 
 気象にはもっと物理学が必要です。
このブログでは、気象を私なり3に物理的に考えたいと思います。

 
 
*1
 このことは、このブログの趣旨から外れますがCO2が地表面を温める可能性について私の考えを今後紹介したいとおもいます。 
  
*2
 静水圧平衡の鉛直分布から、多成分気体中の軽い気体(原子量の小さい意味)は上空に分布しやすいとする説があります。
 
 この説は感覚的には受け入れやすいのですが誤りです。
 静水圧平衡は系のエントロピーが極大になることが平衡の条件です。
 理想気体の場合、系の中のどこの部分系の比エントロピーも同じであることが要請されます。
 どこの場所でも、1モルあたりの気体のエントロピーは同じ値だと言う意味です。
 ギブスのパラドックスに見られるように、同温同圧でも2成分の理想気体は成分比が違えばエントロピーの値は異なってしまいます。
 「軽い気体が上空に分布しやすい」は、上空で軽い気体成分が多いことになります。
 成分比の異なる混合気体はそのことだけで比エントロピーが異なってしまいます。
 つまり、平衡の条件から外れてしまいます。
 このことは、今後説明する予定です。

*3
 私の物理の学力は、あまり有名でない大学の1年生程度だと思います。サイエンス・フイクションとして読んでいただければと思います。

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