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放射平衡温度と温室効果


放射平衡温度と温室効果

温室効果とはなんだろうか?
気象学者が「温室効果は科学的に事実である。」と書いていたのを覚えています。
何故、このようなことを書いたのか分かりませんが、現在、事実であるとして議論されています。
温室効果に科学的根拠などはありませんが、それを説明するためには放射平衡温度を知る必要があります。
1.放射平衡温度
温室効果の科学的前提に放射平衡温度と言うものがあります。
よく
「温室効果ガスがないと平均温度がマイナス18℃or19℃)になると言われる」
と解説されるマイナス18℃が放射平衡温度です。
放射平衡温度とは、地球が太陽から受け取った分のエネルギーを放射しているとして計算されます。
受け取ったエネルギーをそのまま溜め込むと地球は灼熱地獄になります。
実際は赤外線の形で放射して一定の温度に保たれています。
   「受け取ったエネルギー(太陽光)」=「放射するエネルギー(赤外線)」
このようにして地球の放射平衡温度が計算されます。
実は、地球の放射するエネルギーは地球の温度に関係しています。
1平方メートルあたりTe4に比例するのですが、このTeが放射平衡温度です。
次の図は避けられない地球温暖化から頂きました。
図は小倉義光先生の「一般気象学 第2版」P114に載せられています。
地球は太陽から断面積分のエネルギーをもらいます。
そして、表面積に比例するエネルギーを放射します。
地球の放射はステファン・ボルツマンの法則から赤外線にあたります。
次の式は「一般気象学 第2版」P114にあるものです。 

IEσTe4
S0(1-A)πe2=4πe2 IE (5.13)
ちょっと書き換えます
S0(1-A)πe2=4πe2 σTe4               A)
πe2は地球の断面積です。
e2 は地球の表面積です。
eは地球の半径です。
細かいことは一般気象学や地球放射平衡温度の算出で確かめてください。
(A)を見ると放射平衡温度Teを求めるには地球の断面積を表面積で割る必要があります。

結果
放射平衡温度はTeは地球の半径re(=地表面)と関係が無くなってしまいます。
地球が月と同じ大きさでも放射平衡温度は同じになってしまいます。
エベレストや富士山頂でも、地下1000mでも放射平衡温度は同じになってしまいます。
放射平衡温度は地球の重力や空気の定圧比熱を無視し、大雑把に計算した結果なのです。
地球の地表面の温度を計算したものではありませんので・・
科学的に放射平衡温度を地表面の温度とすることはできません。
地表面など人間が勝手に地球の表面だと思っているだけです。
地球が宇宙の中心だと思うのと同じです。

放射平衡温度が地表面の温度なら、ガス惑星の地表面はどこか?ってことです。
小倉先生すら「放射平衡温度Te255k=-18℃)が地球表面の平均温度(288k15℃)よりかなり低い」として「温室効果を考えていないから」このような違いが生じているとしています。
「一般気象学」は良書ですがこの結論は間違えであり、科学的ではありません。
2.温室効果と放射平衡温度
パンフレット「STOP THE温暖化2008」には
「温室効果ガスが全く存在しなければ、(中略)、その場合の平均気温は-19℃になると言われています。」
とあります。
19℃は放射平衡温度のことです。
科学的に温室効果ガスがなければ、地表面の温度が‐19℃になる根拠はありません。
では温室効果とはなんでしょう。
「地球は太陽からエネルギーで温められ、温められた地表面からは熱が放射される。
その熱を温室効果ガスが吸収することで、大気が温められる。」
とあります。
訳のわからない文章ですが・・
大気が温められるためにはエネルギーが必要ですが、この文章からそのエネルギーは太陽から与えられていると読めそうですが訳が分かりません。

図中の説明ではやや具体的になっています。
温室効果ガスが赤外線を吸収し、再放射するとしています。
私は「だから何なのだ?」と思います。
温室効果ガスが吸収する赤外線は特定の周波数の赤外線です。
科学常識的に
「特定周波数の光(赤外線も光の一種です)を吸収する物質はその周波数の光を放射しやすい」
と言うものがあります。
しかし、温室効果は特定の周波数の赤外線を吸収していることは観測されますが、放射をしているなどとバカなことは観測されていません。
図中の説明は間違えと言うより、たくみな「ウソ」です。
環境省は国民を騙しています。
地球温暖化は、温暖化させるエネルギーを説明しなければ意味がないのです。
温室効果は、原発でいくらエネルギーを使っても温暖化しないとの誤った常識を植え込みます。
全くバカらしい、 悪質な嘘 です。
温室効果を叫ぶマスコミはしっかり温暖化させるエネルギーを説明すべきです。












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