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ベントとはなにか?



  原発の話とは関係ありませんが「ニーサの利用方法」を書いてみました。お金の話です。
 http://takanosunotama.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html


  国会で、「ベントが遅れてメルトダウンし水素が発生し爆発が起こった。」とモメテいました。
しかし、どうもベントとは何か?が分からないままモメテいたようです。
私も原子炉圧力容器の圧力を減圧しないと意味がないと考えベントについて間違った認識をもちました。
その後、格納容器の減圧だとしりベントとは一体何なのか?と疑問を持ち続けてきました。
ここにまとめておく事にしました。

1.ベントとは何か?
ベントは格納容器が壊れそうな時に行うものです。
ベントをしたからと言って、メルトダウンは防げません。
メルトダウンを防ぐには、
①圧力抑制室につながるS/C弁(ウェットベント弁)か格納容器につながるD/Wベント弁(ドライベント弁)を圧縮空気で開けます。
②原子炉圧力容器からつながる逃がし安全弁を圧縮空気で開けます。
③格納容器の圧力が高まりラプチャーディスクが破壊されます。
④原子炉圧力容器と格納容器の圧力が大気圧と同じになり、消防ポンプで原子炉圧力容器に注水。
こうして、原子炉はメルトダウンやメルトスルーから守られるはずでした。
①~③が一般にベントと呼ばれるものだと思います。

上図のAのMO210弁は電磁弁で、直流電源であけられます。
嘘としか思えませんが、東電によりますと調達したバッテリーの直流電源があるのに、高い放射の中、命懸けで人間が開けたそうです。
ウェットベント弁ドライベント弁逃がし安全弁AO弁で、直流電源を使って開けられます。

しかし、上図のように最終的に圧縮空気によって開けられます。
ベントには直流電源の他に圧縮空気も必要です。

213号機のベント
さて、1~3号機がどのように消防車によって注水されたかですが・・
ベント作業は1号機、3号機、2号機の順でした。

1号機

1号機はいきなりメルトスルーしました。
従って、逃がし安全弁を開く必要はなくなりましたが格納容器が壊れそうになりました。
3121017分、直流電源でベントをしようとしましたが、圧縮空気がなくウェットベント弁が開きません。
14時頃、コンプレッサー(空気圧縮機)を探し出し、ウェットベント弁(大弁)を一時的に開けることができ、原子炉圧力容器の圧力が下がり消防車で注水できました。
本来なら、ベントにより原子炉圧力容器の圧力は1気圧(大気圧)になるはずだったのですが下がりませんでした。
また、1号機の爆発でコンプレッサーは止まってしまったそうです。
ベント事態は失敗だったわけです。
原因は、地震で圧縮空気を送る管が破損して圧縮空気が漏れウェットベント弁が開状態を維持できなかったのです。


3号機

3号機は注水ルートさえあれば、爆発直前まで消防車による注水をするチャンスがありました。
原子炉を冷やしていた原子炉隔離時冷却系が動いていた時
原子炉隔離時冷却系が止まり代わりに冷却した高圧注水系が動いていた時
です。
それは、ともかくとして
13450分頃、消防車による海水注入する準備ができベントを試みましたが、圧縮空気がありませんでした。こんなことは12日に確かめられたはずです。
空気ボンベ2本とコンプレッサー(空気圧縮機)でウェットベントしようしますが、信じられませんが、部長の横やりで淡水注入することになり淡水注入ルートができるまで待つことになりました。 
初めのベントの試みから約4時間遅れの
13841分ベントしました。

続いて、98分に逃がし安全弁を開き、原子炉圧力容器の圧力は下がり、消防車による注水はできたのですが・・
はたして、本当に逃がし安全弁を開けたのか疑問です。
格納容器の圧力は上がり続けました。
ウェットベントは開かずラプチャーディスクは破壊されなかったのです。
逃がし安全弁を開く程度の圧縮空気はあったのですが、ウェットベント弁を開く圧縮空気はなかったようです。
ベントは失敗しました。
9.3号機ベントに待ったをかけた?部長 参照


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3号機について少し考えをかえました。

「13841分ベントしました。」と言っていますが疑問です。
「続いて、98分に逃がし安全弁を開き」は確かに手順通りです。
しかし、結果が伴わないのです。
格納容器の圧力は上がり続けました。」のです。
ここで、ラプチャ-ディスクが破壊されなければならないのです。
ラプチャ-ディスクが破壊されて、格納容器の圧力は1気圧になるはずだったのです。
そして、逃がし安全弁を開続け圧力容器を1気圧にして注水するはずでした。
ラプチャ-ディスクを破壊するためには、ウェットベント弁かドライベント弁が開いていることが条件です。

結果論ですが、ウェット及びドライベント弁が閉じているのに逃がし安全弁を開けたことになります。
これは、自殺行為です。
格納容器の圧力が上がり、格納容器自体が壊れる可能性があるからです。
事実、格納容器の圧力は上がりました。
ここで、消防車による圧力容器への注水はできたのだろうと思います。
しかし、その後格納容器圧力は上がりました。
圧力容器より格納容器の圧力が高いはずはありませんから、消防車による注水ができなくなったと考えられます。
つまり、3号機プラント挙動は次のようにも考えられます。
高圧注水系の停止で、圧力容器の圧力が上がり(確認できます。)核燃料が露出メルトダウンそしてメルトスルーを起こした。
結果、格納容器の圧録が上がったが、圧縮空気がなくベント弁は閉じたままだった。
一旦は、消防車で圧力容器を冷やせたが次第に、圧力容器の圧力があがり注水もできなくなった。
しかたがないので、15日から少なくとも3回 裏ベントを実施した。

裏ベント一考 http://takanosunotora.blogspot.jp/2013/01/blog-post_20.html
参照
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2号機



原子炉隔離時冷却系RCICで冷やしていましたが直流電源を失い制御不能の時間帯があったようです。
141325分 原子炉隔離時冷却系が止まり、原子炉圧力容器の圧力が上がりました。
1416時頃、コンプレッサー(空気圧縮機)でウェットベント弁を開けようとしましたが圧力が足りずに開状態になりませんでした。
しかたないので3号機のように1634分に逃がし安全弁を開こうとしましたが、開きません。
そんなことをしている内にメルトスルーが起きてなんとか消防車による注水ができるようになりました。
2号機は逃がし安全弁も開けないほど圧縮空気の配管がダメージを受けていたと思います。

2号機ベントデタラメ説明? 参照

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ところで、 下のグラフは米ソ(ロシア)の核弾頭数の推移です。グラフはWikipediaの核兵器から頂きました。



アメリカは約30000個あった核弾頭が1990年代に10000個になってその後、ほぼ一定数を保っています。
グラフをみれば、アメリカが核のチキンゲームをしかけ、あわててソ連(現ロシア)が対応したようにみえます。、
アメリカの核兵器の数が減ってみえますが、性能が上がっているでしょうからチキンゲームからは降りていないでしょう。
問題なのは30000から10000に減って、20000個の核兵器はどうしたかと言うことです。
また、核兵器の寿命は一説では40年です。40年が正しいかどうかは別にして核兵器には寿命があるのです。
核兵器を使って、爆発しなかったら敵の反撃を受け、それは致命傷になります。
そんなものはもはや核兵器ではないのです。

何を言いたいのか?

言いたいのは、こうした廃棄核兵器をどのように処理されているのかです。
20000個の核弾頭をどのように処理をしているのか考えてみるべきなのです。

ウクライナはかつてロシア(旧ソ連)の領土でした。
チェルノブイリ原発はおそらく、原発製造工場でした。
たとえ、そうでなくても、プルトニュウムは原発と言う隠れみのにした所で作られているのは確実です。
日経新聞はウクライナにインタビューをして、核兵器から原発燃料が作られているのを報じました。

つぎは空気の不思議の国別アクセスのベスト4です。

日本
33577
アメリカ合衆国
3599
ロシア
799
ウクライナ
441

異常でしょう。

私の結論は、
「核廃棄物の処理は世界中にばらまくのがBestの選択とされ、それがいまだに続いている。」
と言うものです。

オバマさんはアメリカで原子力発電所を100基作ると言っていましたが、ここ30年原発を減らしこそすれ、増設したことはありません。
あるのは常に増設計画だけです。
「核の平和利用」など幻想で、軍事作戦のコードネームと解釈したほうがよいと思います。

日本では原発は安いと宣伝されていますが、本当でしょうか?
燃料プールは壊れるとチャイナシンドロームをおこします。
脅しではなく、今回の事故で 燃料プールが壊れていたら東京に人は住めなくなるところでした。
燃料プールは原子炉同様に核燃料を閉じ込める機能が必要なのですが現状はほとんど野ざらし状態です。
さらに使用済み燃料が溜まり共用プールなどと呼ばれテロに脆弱な燃料プールが増え続けているようです。 

原発を国営化しなければ、テロから燃料プールを含む原発を守るのは民間会社になります。
東電はその燃料プールに鉄骨を落とす無神経さを見せました。
あの電力会社にテロ対策の金を渡してもどこかに消えてしまうのが落ちです。
作業員にテロリストが紛れ込むのは確実だと思います。


原発が必要だとされるのは、政治の場で切り札(核ミサイル)がほしいのと、金ほしさに原発に群がる組織との悪夢のようなコラボによるものなのです。

核開発と経済は切り離すべきです。

そのくらいの知恵はだすべきです。
その程度の知恵がなければ、国を守るための核開発でこの国が潰れます。

もう一つ
日本の原発はアメリカの廃棄核兵器の処理工場で、そこからできるプルトニュウムは原爆にも燃料にもならない、厄介な危険物だと言うことです。
プルトニュウムには、原爆になるものと、原爆にも燃料にもならないものがあり日本でできるプルトニュウムは原爆にも燃料にもならない、何万年も放射能をだす厄介な危険物なのです。

理性を失っているとしか思えません。


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