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2011年4月27日水曜日

温室効果ガス(GHG)は赤外線を放射しているのか?


温室効果の説明でHOが使われる事があります。
例えば、講?社のブルー?ックスから出ている「気象?入門」です。
(まだ出版しているようだが、著者と出版社ははずかしくないのでしょうか?)

「気象学者は第2法則を知らない」と書いたのは間違いではなかったようです。

「気象?入門」は温室効果をステファンーボルツマンの法則やキルヒホッフの法則を根拠にしているようですが、それらがどのような法則かほとんど説明していません。

ここでは、ステファンーボルツマンやキルヒホッフの法則からGHGの代表である水、HOがどのような赤外線を放射するのか考えたいと思います。
ステファンーボルツマンの話は大半は繰り返しになりますので、まずキルヒホッフの法則から検討しましょう。

1.キルヒホッフの法則と温室効果
「気象?入門」ではおおまかにキルヒホッフの法則を物質Aがある特定の周波数Bの光子を吸収するとき、ABの光子を放射しやすいとしています。
そして、「気象?入門」は物質AHO)は光子Bを吸収する。吸収するのだから上空のABを放射していると根拠なく断定しています。
科学者とは思えない論理の飛躍です。(詐欺師ならウソを承知でするでしょうけど・・・)

どのような条件で放射や吸収をするのか少し考えたいと思います。

例えば、私のキーボードのわきには銀色のマグカップが見えています。
このマグカップは可視光を吸収し、吸収しなかった可視光が反射されて私に見えていると思います。
私はマグカップが吸収した可視光を放射しやすいと信じています。
しかし、マグカップが可視光を放射している所を私は見ることがないでしょう。
(ありえない。可視光は太陽から発せられたものです。つまり、常に吸収された可視光を目に見える程度放射するためには太陽と同じくらいの温度にならないといけません。そんな温度でマグカップは存在できない・・)

私の勝手なイメージかもしれませんが・・・原子核を回る電子軌道を考えてみます。

原子が特定の光子を吸収したとき電子の軌道が内側から外側に変わり、逆に電子の軌道が外側から内側に変わったとき光子を放射すると習った気がします。
2つの軌道間のエネルギー差は、一定と考えてよいでしょう。
光子のエネルギーはhνなので特定周波数の光子を吸収や放射をすることになります。
これで、特定の周波周の光を吸収する物質は同じ光を放射しやすいとのイメージができているのだと思います。

さて、吸収とは、光子が原子に飛び込みます。
原子と光子の間に特別に強い引力が働く訳ではないので現象は偶然によるものと思います。

原子集団(=物質)でも事情は同じでしょうから、物質が光子を吸収するか放射するかは基本的に偶然・確率的な現象だと解釈されます。

物質が光子を吸収や放射する場合を考えてみましょう。
環境の温度が物質の温度より高ければどうでしょう。

環境=空間には光が満ちており、その光子の数と周波数の分布は温度によって決まります。
これはステファン・ボルツマンの法則として知られています。

環境の温度の高ければ、環境には物質が吸収するのに適した光子がたくさんあることになります。
偶然・確率的に吸収や放射がおこるなら、
物質が光子を吸収する確率がたかくなるでしょう。
人間には物質が光子を吸収していると見えるはずです。
逆に環境の温度が低ければ、人間には光子を放射していると見えるはずです。

このことは環境と物質の温度が違えば、放射と吸収が同じ確率になるように環境と物質の温度は変化すると言うことです。
所謂、熱平衡状態になるはずです。(エントロピーが増大して熱平衡になる)

原子集団と環境の温度が同じなら、放射や吸収によって2つの温度が違ってくるなどということは決して起こらない。

これが、キルヒホッフの法則が言っていることのように思えます。

GHGが環境の赤外線を吸収しても、GHGが環境の温度より暖かくなることは決して起こらないわけです。

キルヒホッフの法則と「温室効果」は関係がありません。

2.ステファンーボルツマンの法則と温室効果

2ー1そもそも、ステファンーボルツマンの法則とは?
例えば、目の前に1立方メートルの空間を考えます。
こうした空間は真空でも、光子で満ち満ちています。
1つの光子はEhνのエネルギーを持っています。hはプランク定数でνは振動数です。

ステファンーボルツマンの法則は
物質と空間が熱平衡状態にあったとき、空間にどのような振動数(周波数)の光子がどれだけあるかを説明するものです。

空間が物質に放射した時、物質も空間に同じだけ放射していなければ熱平衡状態が崩れてしまいます。
こうして、物質も放射していると結論されるのです。

振動数と光子の数が分かれば、1立方m当たりにエネルギーがどのくらいあるか分かることになります。
こうしたエネルギーを全部足し合わせた結果が温度Tの4乗に比例していたのをステファンさんが実験で確かめました。

EμT^4

これが原点です。

熱平衡状態にある大きな部屋(空間)の中に小さな部屋Aがあれば、AからはT^4に比例する電磁波を放射しますが同時に同じだけの電磁波が飛び込んできます。
これがステファンーボルツマンの法則の前提なのです。

一般に言われるステファンーボルツマンの法則(?)は、
こうしたエネルギー密度の空間からは
E’σT^4
(一般的(?)に使われるσμ の関係は σ=4μ /C です。 C:は光速)
のエネルギーが放射されているとするものです。

この放射エネルギーは量子力学からではなく電磁気学から計算されているようです。

しかし、このように考えられた空間には同じだけのエネルギーが飛び込んでくる前提が抜け落ちてしまいました。
電磁気学の計算は
空間が熱平衡になっていなければ正しいとおもいます。
(厳密には非平衡の熱力学はとても難しく証明するのすごく大変なようです。証明できないかもしれません。)

電磁気学では熱平衡になっておらず

「放射源のエネルギー密度がまわりの空間のエネルギー密度より高いこと」
=「放射源の温度がまわりの空間の温度より高いこと」

が前提になっているように私には思えます。

放射冷却は放射で説明されますが・・
例えば 発信器で考えますと・・・
1.発信器の発振部と環境のエネルギー密度が同じとは発振部と環境が同じ温度だとなります。
2.発信器の温度が環境の温度と同じということは発信器の電源がOFFになっている。
3.発信器は電磁波を放射しない。

放射するにはエネルギーが必要ですが、スイッチOFFで電源(エネルギー)がありません。
発信機や環境の温度を下げてエネルギーをひねり出して放射することは第1法則=エネルギー保存則を満たしますが、第2法則に反します。

第2法則とはどのような法則か?
第2法則の1面を紹介してみます。
水1gを1℃上げるには4.2Jのエネルギーが必要です。
エネルギー保存則から、広大な海の温度を1℃下げてほぼ無限のエネルギーを手に入れることができることになります。
このエネルギーを使うと最終的に熱がでます。
この熱を海に捨て、再び海の温度を下げてエネルギーを手にいれます。
これを、第2種の永久機関といいます。
こんな都合のいい話は現実にはありません。
物理学は観測事実=経験則から広大な海の温度を下げて無限のエネルギーを手に入れることなどできない=第2種の永久機関は存在しないと第2法則にまとめたのです。

「放射冷却」は、発信器が自らの温度を下げてエネルギーをひねり出して放射していることになります。
「放射冷却」は第2法則に反する夢の発信器(第2種の永久機関)となります。

2ー2ー1空間を1度だけ温める
さて、蛇足になりますが、空間は真空とは限りません。

空間んは光があり光の形でエネルギーを持っています。
空気には窒素とか酸素があり運動エネルギーをもっています。
空間とそこにある空気(物質)のエネルギーを比べてみましょう。

ステファンーボルツマンの法則から
27℃1立方mの空間を1℃上げるのに必要なエネルギーは約 8×10^8 Jとなりました。

(ここから8×10^8 Jを計算しますが・・ 目的は数値を比べるだけなので 計算に興味のない方は2ー2ー2空間と理想気体を温める(理想気体)へ )

1立方mの空間のエネルギーをUT)とすると、これを1度上げる
エネルギーΔEUT+1)ーUT)です。

ステファンーボルツマンの法則からUT)= μ T^4ですから

ΔEμT+1)^4μ T^4≒4 μ T3
となります。

μ ≒7.6×10^ー15                                           (erg/cm^3k^4)だそうですから
   =7.6 ×(10^ー15(10^ー7)×(10^6)  (j/m^3k^4)
        =7.6 ×10^ー16                                            (j/m^3k^4) 
 
T=300k≒27℃)とすると
ΔE(300)^3≒4×.×(10^ー16)×27×(10^6) 
      =(10^ー8)  (j/m^3k)

27℃1立方メートルの空間を1℃上げるのに必要なエネルギーは約 8×(10^ー8)J(ジュール)となりました。
(10^2は10の2乗のことです。)

2ー2ー2理想気体を1度だけ温める
空気を理想気体とします。
1013hPa,27℃で1立方m中にある理想気体(N2、O2やH2など)を1℃温めるには約840J必要になります。

1立方mの空間ある常温、常圧の理想気体と空間自体を1℃上げるエネルギーはそれぞれ
理想気体=840 J
空間=8×(10^ー8) J
 ですので、10の10乗も違います。
地球上では、空間が光で持つエネルギーと物質が持つエネルギーを比べれば、桁違いに物質のエネルギーが大きいことが分かります。
理想気体の温度より空間の温度が多少高くても空間の電磁波が理想気体を温めるなど事実上ないのです。
GHGが環境の赤外線を吸収したからと言っても、もともとGHGを温めるほどの赤外線は存在せず、GHGの温度は事実上あがりません。

(840Jを計算します。計算に興味のない方は 飛ばして 2ー3シュテファンーボルツマンの法則と温室効果へ・・・)
計算しますと
1モルの状態方程式は
PVRT V=(RT/P
まず、Pを1気圧に固定して、0℃と27℃の理想気体の体積を計算します。
V/T1)=(V2/T2)でV2=V1(T2/T1)となります。
よく知られているように、1モルの理想気体は
P1=1013hPa(1気圧)
T1=0℃=273.1k
V122.4×103立方cm
だったと思いますから、
P2=1013hPa
T2=300k(≒27℃)
V2=22.4×10^3×(300/273.15)25×10^3立方cm
25×10^3立方cm1モルあることになります。

結果1013hPa、300kでは1立方mあたりある理想気体は
1(立方m÷25×10^ー3(立方m/モル)=40モル
となります。
2分子の定圧比熱は29j/モルのようですので
1モルの定積比熱はマイヤーの法則からCv=(Cp ー R 29821 (J/mol K) 
RPVRTR) 
となり、1立方メートルの空間にあるN2の温度を体積を買えずに1度あげるエネルギーΔE’
ΔE’Cv×40=21×40=840 ( J/m^3K)
となりました。
1013hPa,27℃で1立方m中にある理想気体(N2、O2やH2など)を1℃温めるには約840J必要であることになります。
一方、1立方mの空間を1℃暖めるのに必要なエネルギーは(10^-8)Jでした。
840J と(10^-8)Jです。

この違いは、空間の持つエネルギーは物質の持つエネルギーにしてみれば無視できる程度のエネルギーしかないと言うことです。

2ー3シュテファンーボルツマンの法則と温室効果
温室効果説の中にCO2が放射する赤外線が太陽放射に加わり大気を温めるとするものがあります。
「気象?入門」の他に環境省のパンフレット「温室効果のメカニズム」がそうです。

しかしCO2がなくとも、シュテファンーボルツマンの法則に従う赤外線が太陽放射に加わっています。
従ってCO2の赤外線放射で大気を温めるにはCO2の温度が大気より高くなる必要があります。

しかし、「1.キルヒホッフの法則と温室効果」で見てきたとおり
CO2は地表や環境の温度より高くなれません。

CO2が赤外線を放射しているでしょうが、もともと太陽放射に加わっている赤外線量は変わらないのです。
窒素や酸素が放射している赤外線量とCO2が赤外線を放射している赤外線量は同じなのです。
赤外線量と周波数分布は物質にはよらず、Tの4乗によって決まるのです。

シュテファンーボルツマンの法則と温室効果とには何ら関係はありません。
温室効果でシュテファンーボルツマンの法則を引き合いに出すのは失礼な話です。

3.温室効果の運命
「気象?入門」は温室効果ありきでHOに赤外領域の光子を吸収(事実)させたり放射(ウソ)させたりしています。
しかも、放射するならH2O冷えないかとの疑問を持ちます。
放射と吸収を繰り返してどうして温度が上がるのか?
エネルギー保存則から温度は上がりようがないのです。

地表付近が温まるには第一法則=エネルギー保存則から、別枠のエネルギー源が必要です。
「温室効果」と第一法則との矛盾があるのです。

温室効果ガスが大気を温めると主張するなら、そのエネルギー源を示すのは当然のことです。

結果、「温室効果」が「エネルギー源」を説明した瞬間、温暖化の原因は「温室効果」ではなく、その「エネルギー源」になってしまいます。

温室効果は、こうした常識で分かる矛盾を抱えています。
経済学者や環境活動家が温室効果を温暖化の原因と主張するのは無責任なのです。 

赤外線が滞留して温度が上がるとは、どのようなイメージでしょうか?
赤外線の量がステファンボルツマンの法則から予想される量より多くなると言うことでしょうか?
それなら事実と反しています。
赤外線量が増えているなどおきていません。

赤外線が滞留している事実を示していないのです。

.CO2が吸収した特定周波数の赤外線光子はどうなるのか?(一つの考え方として)
本来、私などが扱える問題ではありませんが・・・

赤外領域の光子はガス(単体)のCO2やHOが吸収しているのではCO2やHOの小さな集団、氷粒やドライアイス(ドライアイスは事実として存在しているようです)が吸収しているのではないかと私は思います。

大気中には個体や液体のHOCO2が浮いています。そうした粒が光子を吸収し、そのエネルギーでさらに小さい集団に分裂する。
CO2やHOの小さな集団はもともとエネルギーが不足した状態にありますから、小さくなった集団は再び結合すると思います。
これならば温度上昇はありませんので第2法則や第1法則に抵触しないと思います。

・・私はこの考え方が正しいと主張するつもりはありません。
しかしGHGが赤外線を吸収する奇妙な現象に興味を示す学者さんはいないようです。

GHGの「赤外線吸収メカニズム」が分かるまでには、時間がかかりそうです。
こうした赤外線の吸収という現象は
1法則や第2法則に従っています。

「気象?入門」は気象らしく(?)第1法則や第2法則を無視しています。



原子力発電所の水素爆発について



今回の震災についてお見舞い申し上げます。
(震災というにはあまりにも激しい現象ですが・・・)

気象とは直接関係がありませんが・・・


原子力発電所で爆発が報じられ、爆発の翌日あたりに水素爆発だと報じられたと記憶しています。
水素は原子炉から漏れ出た物ではなく、放射能漏れの恐れはないと解説されていたように思うのですが私の記憶違いでしょうか?

爆発のメカニズム(どうして爆発するほどの水素があるのか)は当然報道されるだろうと思っていたのですが、くわしい説明はありませんでした。
そして今も私には理由が納得できません。

当時、核燃料棒の破損はないとされていました。
核燃料とH2Oは直接接触していないとの状況で、水素爆発と確認されたことになります。
 核燃料棒が破損してなくとも水素が発生するなら、原子炉点検中の核燃料棒プールなんて危なくてオープンにしていられないはずです。

47日夜の民報TVの解説では、「燃料棒が破損して水素が発生したのではないか?」との解説がありました。
専門家からすれば、燃料棒が破損して核燃料がむき出しにでもならなければ大量の水素は発生しないと思われたのでしょう。

私には原子炉で爆発を引き起こすほどの水素が発生するとは思えませんが、放射能が水を分裂させるのは事実のようです。
しかし、ネットで見る限り、そうした水素は核燃料を閉じ込めている外壁を腐食させる、あるいは体内の水を含んだ組織にダメージを与えるイメージで爆発とは結びつきませんでした。

Wikipediaで 原子力発電 を調べても水素に関する記述は見当たりません。
何気なく タービン発電機 をたどると原子力発電プラントのタービン発電機に冷却材として水素が使われ「大気圧の25倍に高められており、更に発電機を収める容器は万が一の爆発による圧力にも耐えられる構造となっている。」
とありました。
この爆発とは何を意味しているのか?わかりませんが・・・
おそらく巨大タービンを冷やすのに大量に水素が使われていると思います。
いい加減なことを言って申し訳ないのですが
こうした水素が、建物をボロボロにした爆発の原因なら納得できますし、解説のとおり発電機を収める容器は爆発に耐えたのかもしれません。
(こうした所で大量の水素を使うのは気味が悪い、お金がかかっても水冷式にすべきと思います。
原子炉の核燃料は使った後もリスクが続き、管理にお金がかかる金食い虫だと思うので、
稼働しているものには、それくらいのお金はかけるるべきと思います…電力料金に跳ね返りますが・・・
・・・まあ、原子力発電を続けるならの話ですが・・・)
原子力発電は安価なエネルギーであることから、利用が拡大したようですが
今回の「大きな不幸」をもたらした人災から、決して安価なエネルギーではないことが明らかになったと思います。 どこが「最小不幸」なんだろう?
報道について
私には水素爆発が起きた時、原子炉は大きな事故に至らないと「報道」されてきたように思える。
すくなくとも、TVで流れた先生の解説ではレベル7なるとの印象は持てなかった。
おそらくは、90%以上、原子力発電推進派の偏った解説を毎日(今も)聞かされていたのだろうと思います。
 また、
現在進行形の「原子力事故」と「チェルノブイリ」と比較するのはよいけれど、「史上最大の原子力事故」は「チェルノブイリ」と洗脳するは好ましくない。

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しかし、エネルギーを消費して便利な生活をしているのも事実です。
「エネルギーを使わなくても(消費を抑えても)便利な生活ができるような方法を考えるべき」とは思うのですが・・・
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